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岡山県の県北「津山地区」の美味しい干し肉

津山市の特産品はなんだろな、と探していたところ、見つけたナイスな食品!

 

津山地区の肉食文化

津山といえば、B-1グランプリで認知度を広げたホルモンうどんが有名。
(2021年9月時点ではまだホルモンうどんを食す機会に恵まれず・・・)

もともと牛馬の流通拠点であった津山では、「養生食い」という健康のために牛肉を食す文化があったそう。
牛肉食がご法度だった江戸時代、彦根藩と津山藩では食肉を許可されており、当時より牛肉を食していた経緯もあり、牛にまつわる文化が根付いている。

さて、ホルモンとは牛の内臓を連想する方が多いと思いますが、そのルーツは??

今ほど冷蔵技術が発展していない時代では、すぐに傷んでしまう牛の内臓を流通させることは困難でした。
大半は捨てられており、「放るもん(捨てるもの)」という言葉が変化し、「ホルモン」となったという説があります。

※諸説あり?

津山では古くから牛を食す文化があり、解体に時間をかけず内臓を処理できていたこと、処理場が近くにあったことなどから、新鮮なホルモンを流通させることができていたそうです。
よって、他の地域よりもホルモンを食す機会に恵まれていたようです。

他県ですが、仕事の関係で牛の屠畜場を見学したことがありますが、解体にかかる工程はすべて効率的にかつ衛生的に行われていたことに圧倒されました!

理想の干し肉みーつけた!

一般的に天日干し→乾燥させたお肉のことを干し肉として扱うようですが、近代文化に慣れたデリケートな私のお腹と心は、古くからの製法で作られた干し肉は受け付けない身体になってしまってます・・・
(他人が握ったおにぎりが食べられないんです。。)

かの名作「もののけ姫」でサンがかじった干し肉、若かりし頃の私は単なるジャーキーのように考えていましたが、実際はもっと生肉に近かったようですね。
興味はありましたが、デリケートな私は実際に手にしたら食べられなかったでしょう。。

映画の中の世界ではありますが、各地で保存食としての干し肉文化はあったように思います。

それでも、干し肉を商品として販売しているところは、ほぼ目にしたことがなく、津山市で初めて(?)出会うことができました。

いくつかのお店を調査したところ、「幸屋精肉店」というとこが、県外のお土産需要にも応えられるようにと、とてもきれいに干し肉を商品化していました。

昔からの製法で作られた干し肉は、保健所の許可がおりにくく流通させることが難しいらしいです。
(出来上がった干し肉の菌検査などが必要なんでしょうが、毎回行うこともできませんし。。)

↑こんな感じです。

ここまできれいにパッケージされている干し肉は他に見つけられていません。

専用の器具で数時間乾燥させることで品質のばらつきを抑えることに成功!
少し前に流行った熟成肉(エイジングビーフ)みたいですね。
県外への流通も積極的に行っているようです。

天日干しで出る味わいも理解はできますが、衛生面で自分の基準をクリアできない私のような方にはとてもおすすめです!

 

干し肉の部位

幸屋精肉店では、モモを干し肉にしているようです。
肉らしさをかみしめるためにもロースでないところは個人的に好みです。
(年を重ねるごとにロースの脂が重くのしかかってくることも関係しているかもしれません)

また、干し肉は、牛肉を製品化できる部分に掃除し(削り)、乾燥させることで重量を落としてしまいます。
例えば、この歩留まりを50%とすると、100gのお肉を手に入れるために、200gの牛が必要ってことです。

製品化された干し肉のグラム単価だけを見てしまうと「高価」と言わざるを得ませんが、背景を理解すると企業努力を感じ涙が出てきます。
あまり利益ないじゃないですか!!

ロースを干し肉にしたら、100グラム単価2,000円くらいになってしまうのでは??

実食!

ネット記事などでは、スライスして火を通すと良い、みたいなものも散見されますが、肉は塊で焼いた方がおいしいという持論のもと、塊のまま焼いて焼き上がりをスライス。
※今回は贅沢に炭火焼です

↑焼く前の肉(袋から出したまま)

これで810円(81g)

100gで1,000円。

上述の通り、まぁ、納得の価格。

↑焼き上がり

絶妙な焼き加減!

もちろん美味しくいただきました。

乾燥させるときに塩をきかせているので、このままで十分美味しい。

欲を言えばホースラディッシュがほしかった・・・


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